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マイクロスコープで神経の状態を見極める
歯を残すための根管治療

まつき歯科医院

(直方市/直方駅)

最終更新日:2023/07/04

まつき歯科医院 マイクロスコープで神経の状態を見極める 歯を残すための根管治療 まつき歯科医院 マイクロスコープで神経の状態を見極める 歯を残すための根管治療
  • 保険診療

「マイクロスコープ」という医療機器の名前を聞いたことがあるだろうか。歯科治療の中で使われる顕微鏡のことで、治療箇所を数十倍にまで拡大して見ることができ、口の中を隅々まで明るく照らし、治療の様子を録画・記録できることなどから、治療の精度を上げるのに有用だとして徐々に普及してきている。しかし非常に高価で、活用するにはトレーニングが必要なこともあり、導入は簡単ではない。そのマイクロスコープをすべての診療台に設置して、日々の診療で活用しているのが「まつき歯科医院」だ。「当院が注力する根管治療においては特に、精緻かつ徹底的な治療が求められます。マイクロスコープは私の治療に不可欠です」と言う松木良介院長に、「歯をできるだけ残す」ことを第一に考える根管治療へのこだわりを聞いた。

(取材日2023年6月1日)

精緻かつ徹底的な治療が求められる「根管治療」。できるだけ歯も神経を抜かないために、できることとは

Q根管治療とは、具体的にどのようなものですか?
A
まつき歯科医院 モニターを使用し、患者にわかりやすく説明

▲モニターを使用し、患者にわかりやすく説明

一言で言うと、歯の根の部分を治療することです。虫歯がひどくなって歯根の中にある神経まで細菌感染を起こすと、その感染した神経を取り、根の中を薬剤で洗います。消毒薬を詰めて仮のふたをし、十分に殺菌できた段階で最終的な詰め物をして封鎖、その上にかぶせ物をセットするというのがだいたいの流れです。最も大事なのは、治療に入る前にきちんとした診査・診断を行い、神経の状態を見極めること。そもそも本当に神経を取らないといけないのか、神経を取っても歯は残せるか、歯を抜くしかないのか。歯の一生を左右する最終判断ですから、患者さんにしっかり説明、納得していただくことが大切です。

Q神経の状態を見て判断するということですか?
A
まつき歯科医院 「歯をできる限り残したい」という想いのもと、診療にあたる院長

▲「歯をできる限り残したい」という想いのもと、診療にあたる院長

そうですね。もちろん肉眼では見えませんから、マイクロスコープを使います。歯根は非常に複雑な形態をしていて、同じ形は2本とないといわれるくらいです。例えるなら、暗くて狭くて入り組んだ洞窟でしょうか。マイクロスコープなしに根管治療を行うことは、勘と経験を頼りにそこを手探りで進むようなものだと思います。またマイクロスコープは録画機能もあるので、患者さんに神経の状態をお見せして、情報共有できるのも大きな利点。よく、神経や歯を「よくわからないけれど抜かれた」と言う方がいますが、患者さんが本当に納得されて、「抜いてもらった」と言われるような治療をしたいですね。

Q根管治療は難しいとよく聞きます。
A
まつき歯科医院 先進の機械と技術で患者一人ひとりと向き合う

▲先進の機械と技術で患者一人ひとりと向き合う

1~2回で治療が終わることもあれば、厳しい状態でも何とか歯を残したい場合などは殺菌に時間がかかったりして、一筋縄にはいきません。特に、以前神経を取って治療したけれど悪いところを取りきれておらず、再び細菌が増殖した状態で行う感染根管治療は、とても難しいものになります。当院ではしっかり根管治療を行うため、根管の中を明るく照らし、患部を拡大して観察できるマイクロスコープのほか、治療する歯の周りにかけるラバーダムをできる限り使用。視界がクリアになって治療しやすくなり、唾液を通じて根管内に細菌が入るのも防げるようにしています。徹底した精密治療こそが、根管治療成功の秘訣です。

Q根管治療が必要になる虫歯はどんな自覚症状がありますか?
A
まつき歯科医院 すべてのユニットにマイクロスコープを完備。精密な治療を行う

▲すべてのユニットにマイクロスコープを完備。精密な治療を行う

何もしてなくてもうずく、夜間寝ていられないほど痛む、冷たい・熱いの刺激が何十秒何分と尾を引いて痛む。この3つの兆候が見られたら、神経を取らないといけない状態だと予想できます。我慢できず、急患で駆け込んでこられる方が多いですね。神経を取ると歯の寿命は短くなるといわれていますが、それでも安易に抜歯しないほうが良いでしょう。私のポリシーは「歯も、神経も、できるだけ残すこと」。いつも「何とかして残せる方法はないか」と考えながら、日々の診療にあたっています。

Q他院で治療していた場合でも、診てもらうことは可能ですか?
A
まつき歯科医院 直方駅より徒歩約10分。気軽に来院しやすい場所にある

▲直方駅より徒歩約10分。気軽に来院しやすい場所にある

はい。セカンドオピニオンを受け入れていますので、当院で診断・治療を受けることも可能です。難しい症例の場合が多く、やはり抜くしかないという結論に至ることもありますが、歯科用CTやマイクロスコープなどによる診査によって、患者さんにご自分の歯の状態をしっかりご理解いただくことを重視しています。繰り返しますが、神経や歯は抜かないに越したことはありません。そのためには定期的に歯科で検診を受けて、小さな虫歯やトラブルを早期発見し、根管治療に至らない小さな治療で終わらせることです。特に大人の方は慢性う蝕という、進行しない虫歯もあります。健全な歯はなるべく削らず、無駄な治療をしないことも心がけています。

ドクターからのメッセージ

松木 良介院長

当院は診療チェア3台という小さなクリニックですが、そのすべてにマイクロスコープを設置し、根管治療だけでなくさまざまな治療において活用しています。初めは1台だけだったのですが、設置していないチェアで治療をしているともう、マイクロスコープで患部を確認したくてしょうがなくなるので、結局全チェア導入することに(笑)。それだけ、治療の精密さを追求するのに不可欠な機器だと思うからです。患者さんの大切な歯を、神経を、できるだけ残すためにできることは何でもやっていこうと考えていますので、困った時や迷った時は一度ご相談ください。

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